特養での理学療法士のリアルな仕事内容とは?病院PTが羨むスケジュール

悩むPT
悩むPT

特養ではリハビリ以外の仕事もする必要があるの?

PTの資格に関係ない雑用とかもあるの?

Bすけ
Bすけ

私は特養のリハビリ以外の仕事に魅力を感じているよ♪

リアルな仕事内容を説明するね!

病院では朝から夕方まで、20単位を目指してひたすらリハビリをしますよね?

特養では、リハビリ6割、その他の仕事が4割だとイメージしてください。

その他の仕事といっても、雑用ではなく、やりがいのある仕事がほとんど。

具体的な仕事内容

・リハビリ

・転倒事故を減らす取り組み

・介助方法の提案と指導

・施設内研修の講師

・地域でのリハビリ教室

・利用者の送迎

「リハビリ」「その他の仕事」について、それぞれ詳しく説明していきます!

この記事の著者

特養で花開いたPT

Bすけ

プロフィール

病院でダメ出しばかり受けていた、こんな私が、特養に転職した途端に理事を任されることに・・・。 特養で働く魅力を紹介します!

特養の仕事内容①リハビリ業務は1から10までひとりで行う

特養では、リハビリではなく「個別機能訓練」という名称になります。

実際に、私が機能訓練のために行っている仕事の流れは以下のとおり。

加算を取得するために必要なことを、ひとりで1から10まで実行。

Bすけ
Bすけ

漏れがあると、指導を受けたり減算となるので注意!

家族へのリハビリの案内

新しく利用者が入所するとき、家族へリハビリの案内を行います。

・1ヶ月にかかる料金

・リハビリの回数

・リハビリの目的と内容

上記を説明したうえで、リハビリの希望の有無をうかがいます。

1ヶ月に370円ほどでリハビリを受けられるため、9割くらいの家族が希望します。

個別機能訓練計画書を作成

リハビリを実施するにあたり、目的と内容をまとめた計画書を作成します。

・既往歴

・リハビリの短期・長期目標

・リハビリ頻度と内容

・リハビリによるリスク

病院で作成する「実施計画書」と似た内容になります。

これを、最低でも3ヶ月に1回の頻度で見直し家族に説明・同意を得ます。

機能訓練の実施

機能訓練は必ずしもPTが行う必要はなく、誰がやってもOK。

機能訓練指導員に該当する職種を配置し、計画書を作成していればリハビリの加算がとれます。

・週1回、PTが1対1で個別リハ

・週2回、NSが5人ずつ集団体操

・週3回、CWが全員まとめて集団体操

上記のように、リハビリの実施形式・内容・頻度の決まりはありません。

リハビリ目標を達成するために妥当な計画のもと実行していればOK。

PTなどリハビリ専門職を雇う施設では、1対1で個別に行っている施設がほとんどです。

担当数50人
頻度週1回
時間1回20分
私の職場の場合

特養の仕事内容②PTが本領を発揮できるリハビリ以外の業務

リハビリ以外の時間では、以下のような仕事を行います。

私が思う特養の魅力は、施設全体に関わる大きな仕事ができること。

1日がリハビリだけで終わってしまう病院と違い、特養では1日の4割を他の仕事に当てることができます。

Bすけ
Bすけ

その他の仕事こそ、PTの腕の見せどころ!

リハビリ収益の低い特養では、いくらリハビリを頑張っていても評価されることはありません。

私は、上記の仕事で評価をしてもらい「理事」を兼務することができました♪

特養でPTが理事になれる理由については、以下の記事を参考にしてください。

転倒事故を減らす取り組み

PTがどれだけ積極的に現場に関われるかで、施設の事故件数は大きく変わります。

実際に、私が入職してから右肩下がりに転倒事故の件数は減少。

5年目には、半数以下まで減少させることができました。

転倒事故を減らすために、PTだからこそできることはたくさんあります!

PTだからこそできること

・動作能力に応じた環境の提案

・認知症の知識を活かした対策の提案

・病気の知識を活かしたリスクの伝達

・事故データから見える問題点の提起

PTは、担当患者の情報をすべて把握するのが当たり前だと考えています。

・現病歴から既往歴

・血液データや脳画像

・服薬情報

知らない病気や薬があれば、調べるのが当たり前。

エビデンスを調べるため、論文も読みなれています。

実は、この考えや行動は他職種にとっては当たり前ではありません。

・既往歴や服薬からリスクを考える

・データを考察して問題点を抽出

これらが当たり前にできるPTは、特養ではとても貴重なのです。

このPT特有の考えや行動を活かせれば、転倒事故は減らせます。

骨折して入院してしまう人が減れば、施設の損失を抑えることにつながります。

介助方法の提案と指導

利用者の動作能力と機能の活かし方をいちばん知っているのはPTです。

特養では、自分が率先して提案・指導することで、介護士の負担を減らせるのです。

悩むPT
悩むPT

指導なんて、そんな知識はないよ〜。

Bすけ
Bすけ

私も最初はそう考えたけど、難しく考える必要はなかったんだ。

例えば、アームレストが開く車いすを使用している利用者。

PTが能力に合わせて車いすを選んでいても、それに気づかずに移乗する介護士は多くいます。

PTにとっては当たり前のことでも、他の職種にとっては貴重な情報です。

自分が知っている利用者の情報を伝えるだけで、介護士の負担を減らすことができます。

マニュアル作成と研修の講師

PTには、自然と身についている3つのスキルがあります。

3つのスキル

・人に分かりやすく伝える能力

・情報収集能力

・情報を要約する能力

これらのスキルは、マニュアル作成や研修の講師に活かすことができます。

悩むPT
悩むPT

こんなスキル身につけた覚えはないよ〜。

Bすけ
Bすけ

実は、勝手に身についている人が多くいるよ!

PTは症例発表をたくさん行う職種です。

学生の実習はもちろん、社会人になっても職場で続けている人は多いはず。

「文献を探す」→「エビデンスを抜き出す」→「伝わりやすい資料に仕上げる」。

この過程で、上記の3つのスキルが他職種よりも身につきやすいのです。

そのスキルを活かして、私は3つのマニュアルを作成。

現在も、3つの研修を担当しています。

【マニュアル】

・虐待に関する指針

・コロナ感染症マニュアル

・災害時のBCP

【担当している研修】

・褥瘡予防のためのポジショニング

・転倒事故への原因・対策の考え方

・想定できる災害とその対応

情報収集や長文を読みなれていない職種にとっては、マニュアル作成は苦になります。

しかし、3つのスキルをもつPTにとっては得意分野とも言えるのです。

地域でのリハビリ教室

特養は社会福祉法人として、地域で主催する介護教室への協力など地域福祉にも取り組んでいます。

私が行っていること

・地域の集会所で運動教室

・施設に招いて介護教室

どんな取り組みで地域福祉に貢献するかは、自由であり決まりはありません。

私の職場ではPTが担当し、以下のような取り組みを行っています。

50〜60代向け親の介護を想定した移乗方法を紹介。
70〜80代向け自宅でもできる体操やストレッチ、アクティビティーを紹介。
地域での取り組み

私の中では、地域でのこの仕事がいちばん難しく思います。

相手のニーズを考えてテーマ設定し、専門知識を初心者でも分かるレベルに置き換えて伝える必要があるからです。

ただ、難しいものをこなすと、やはり自分の成長を感じとれます♪

利用者の送迎

特養では利用者の送迎を行うドライバーを雇っている場合もあります。

私の職場では専門のドライバーはいないため、いち職員が行っています。

病院受診:NS

ショートステイの送迎:SW

上記の職員が休みの場合に、PTなど他職種も手伝うことがあります。

正直、送迎は楽しい仕事ではありません。

しかし、特養では各職種が職種の壁を超えてサポートしなければ成り立たないのです。

Bすけ
Bすけ

特養で働くなら、専門外の仕事もあるってことは覚えておいて!

【まとめ】特養ではリハビリ以外の仕事こそ理学療法士が活躍できる場

上記のタイムスケジュールの中で、リハビリについては1から10までひとりで対応。

加算要件から料金体制までしっかりと頭に入れて計画を立てます。

リハビリ業務の流れ

1.家族へのリハビリの案内

2.個別機能訓練計画書を作成

3.機能訓練の実施

4.3か月ごとに計画書を更新し郵送

1日のうち3時間は、以下の仕事に時間を費やします。

リハビリ以外の仕事

・転倒事故を減らす取り組み

・介助方法の提案と指導

・マニュアル作成と研修の講師

・地域でのリハビリ教室

・利用者の送迎

病院で働いてきたPTは、上記の仕事を卒なくこなせるスキルが身についています!

「私にはそんなスキルない!」と思っている人もいるでしょう。

しかし、医療職ばかりが働く病院から特養に移ると、当たり前だと思っていたスキルが特別なものだと気づきます。

もし、特養での仕事に興味をもった場合は、転職エージェントの利用をおすすめします。

希望条件にあった求人を紹介してくれ、給与交渉まで行ってもらえるから♪

おすすめの転職エージェントは、以下の記事で紹介しています。

Bすけ
Bすけ

質問があれば、コメントでもインスタでも気軽にご連絡ください♪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA