
特養はリハビリのイメージないけど、PT・OTが活躍できるの?
リハ職の将来性はあるの?
病院と比べて、特養でのリハビリの必要性は下がります。
だから、「リハ職は価値を見出しにくいのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし、病院から特養に転職した私の結論は、正反対。

実際に、私は特養に転職した3年目に「理事」を兼務できました♪
本記事では、特養におけるPT・OTの将来性について解説します!

特養で花開いたPT
Bすけ
ダメ出しばかりくらい続けた病院から逃げるように転職。転職先の特養では理事を任されるまでに! 働く場所が人の価値を決めるのだと実感。PT・OTが価値を見出しやすい特養の魅力を発信しています!
特養はPT・OTが価値を示しやすく評価されやすい環境!

特養でPT・OTが評価されやすい理由は、以下の病院と特養の違いにあります。
特養では、リハビリの収益性が低いためリハ職を複数雇うことがありません。
「足や肩を痛がっている利用者がいる」
「転倒してしまった利用者がいる」
「新しく入所する利用者がいる」
こんなとき、専門的に評価ができるPT・OTは自分ひとりだけ。

骨には異常なさそうです。
念のため、今日いち日は車椅子を使いましょう!
看護師は、受診の判断を安心してゆだねられる。
介護士は、今後の対応方法を知ることができる。
利用者の評価をできる唯一の存在として、PT・OTは重宝されます。
私が以前に働いていたリハビリ病院では、PTが50人は在籍していました。
50人もいれば私は1人の駒でしかありません。
私が休んでも、穴埋めできる能力をもった人はたくさんいます。
病院では、PTが1人いなくても、看護師や介護士が困ることはありません。
医療職の考えとは、エビデンスをもとにPDCAサイクルを回すこと。
評価→治療→再評価→方向性の修正
リハ職の治療では当たり前のように行っています。
実は、特養ではこの考え方をできる人が病院よりも圧倒的に少ないのです。

ご飯を食べる量が少なくなってきている利用者がいます!

嗜好品や補助食品を家族に頼んでみます!
病院であれば、必要量に対して何キロカロリー足りないのか?
エビデンスをもとに割り出し、必要な量の補助食品を選びますよね。

でも、なんで医療職の考え方が不足しているの?

理由は単純に医療職の数が少ないから。
特養での各職種の人数構成は以下のようになります。
リハ | NS | CW | CM | SW | 栄養士 |
---|---|---|---|---|---|
1人 | 6人 | 50人 | 1人 | 1人 | 1人 |
そのため、論文や研究データをもとにしたエビデンスを示せたり、PDCAサイクルで行動できる人材はとても貴重!
病院では当たり前に行っていたものが、医療職の少ない特養では評価されることがあります。
特養でのPT・OTの活躍の場は、リハビリだけではありません。
むしろ、リハビリだけしか行わないPT・OTは評価されません。
・転倒事故を減らす取り組み
・褥瘡予防のポジショニング提案
・利用者に合わせた動作方法の伝達
・新規利用者への対応の提案
・施設内研修の講師 など
上記のような仕事は、介護士や看護師の負担を減らすだけでなく、施設の収益の助けにもつながります。
例えば、転倒事故を減らせれば、
介護士:事故報告書作成の手間や心理的負担が減る
看護師:病院受診につれていく業務負担が減る
施設:骨折→入院による収益減を防げる
誰もが助かる仕事をすれば、当然、自分の価値は高まり評価につながります。
病院ではリハビリ以外の仕事に手を出すのは難しいですよね。
9時~17時の間で、20単位前後をとりに行く必要があるから。
どんなに質の高いリハビリを提供しても、20単位の売り上げは一緒です。
だから、病院ではPT個人の価値を高めることは難しいのです。
特養での仕事内容を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
特養ではPT・OTでも理事になれる可能性が高い!

特養では、PT・OTの価値を高めやすいことを説明してきました。
価値が高まれば当然、評価されるため将来性も高まります。

具体的に、どんな将来が期待できるの?
特養では、PT・OTが介護士のトップを務めている施設もあります。
なぜ、PT・OTが介護の部長になれるのか?
私は介護部長にはなれていませんが、実際に働いてみると、理由がわかりました。
特養は生活がメインの場ではありますが、医療的知識も必要です。
なぜなら、利用者は多くの既往を抱えているからです。
そんな特養において「生活」「医療」両面の知識を備えているのはPT・OTだけになります。
【生活面】
介助方法や生活環境を介護士に提案。
【医療面】
麻痺や人工関節・認知症など病気に合わせた注意点を介護士に周知。
上記のような仕事をしていると・・・

PTは主体的に動けるし、介護士との関係も良好だな!
ということで、介護を束ねる役職を与えられやすいのです。
特養では、PT・OTでも理事になれる可能性が高くあります。
理由は、病院よりも特養のほうが理事を多く配置する必要があるから。
配置人数 | |
---|---|
特養(社会福祉法人) | 6人以上 |
病院(医療法人) | 3人以上 |
実際に、私は特養に転職して3年目に「職員兼理事」になりました。
私の施設では、6人の理事のうち、3人が職員を兼務しています。

もっと偉い人を雇って理事にしたほうがいいんじゃない!?
施設からすると、「職員兼理事」を置くことでメリットがあるのです。
・人件費を安く抑えられる
・施設の内情を役員が把握できる
第3者に理事を依頼すると、役員報酬など人件費が高くついてしまいます。

勤務している職員の方が、施設の内情も把握できるよね!
理事になることでの昇給や手当は、各施設の給与規程によります。
私の場合は、1年での昇給額が1.75倍になりました。

理事長になれる可能性もあるよ!
なぜなら、理事長は理事の中から選出される決まりだから。
病院の場合は、理事を3人以上、置く必要があります。
ほとんどの病院では、社員と呼ばれる株式会社で言う株主が理事を兼務しています。
そして、理事のうち1人は医師である必要があるので、PTが入り込む余地は一切ありません。
【まとめ】特養はPT・OTが評価されやすい職場だからこそ将来性も見込める
私が病院から特養に転職して、もっとも変化したのは「急激に評価されるようになった」こと。
病院時代は、半人前扱いしかしてもらえない「いてもいなくても変わらないPT」という存在でしかなかったのに・・・。
この経験から「場所が人の価値を決めるんだ!」という事実に気がつきました。
そして、頑張っていても評価されないPT・OTに特養を知ってほしくてブログを開始しました。
特養でPT・OTが評価される理由は3つ。
・特養の方がリハ職の希少性が高い
・特養では医療職の知識や考え方は貴重
・特養の方がリハ以外の仕事に関われる
PT・OTが備えている医療知識や考え方は、病院では大勢の医療職の中に埋もれてしまいます。
しかし、医療職が少ない特養では重宝され、評価されやすいのです。
特養では、私のように「ごく普通のPT」でも「理事」になれる可能性が十分にあります♪
もし、特養での仕事に興味をもった場合は、転職エージェントの利用をおすすめします。
希望条件にあった求人を紹介してくれ、給与交渉まで行ってもらえるから♪
おすすめの転職エージェントは、以下の記事で紹介しています。

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